文鳥は、雛から育てると飼い主を親と思い込み、大変親密な関係になれると聞きます。
ですが、それは文鳥が飼い主をどの様に「評価するか(映るか)」にかかっている様です。
また、雛から見た飼い主の印象(見え方)は、個体差があります。
文鳥からどんなに良い評価を得ても、飼い主(人間)の生活に、都合の良くないこともあります。
「懐いて欲しい」けれど、「生活は邪魔されたくない」飼い主の思いが文鳥に届くのか調べてみます。
文鳥から見た飼い主(人間)
- 餌をくれる唯一の優しい存在
- いつも冷たくされる意地悪で怖い存在
- 友人や友達としての存在
- 自分より「下の身分」としての存在
・・・など
文鳥がなつく時期
文鳥は、飼い主を、いつ、どの様な存在と「決定する」のでしょう。
それは、羽が生え替わる時期とされる「第1回目の換羽期」だということです。
初めての換羽は、雛の羽から大人の羽に変わる「たった1度の換羽」です。
この「たった1度の換羽」の最中に、個体が飼い主をどの様な存在として、認識するか、ココが大きな鍵となる様です。
「換羽期」は、孵化後3か月ぐらいから始まり5か月ぐらいで完了するそうなので、大切な時期は2か月ほどといえそうです。
この時期は、飼い主にとっても自分に対する評価がかかる大切な時期といえます。
文鳥を手乗りに育てる
文鳥の雛をお迎えし、飼い主の餌やりがスタートします。
【文鳥がなつく時期】でも書きました通り、雛から大人の羽に生え替わる約2か月の間に、しっかり「飼い主(人間)の評価」を上げなければなりません。
とはいうものの、あなたは進んで文鳥をお迎えした飼い主です。
文鳥を粗末に扱うことはないでしょう。
孵化後1か月までの文鳥は、飼い主から餌をもらわないと命を失うことになりますし、飼い主もそれを十分理解しているはずです。
ですから、この時期にお互いの信頼関係が、自然に出来上がるというわけです。
さらに、文鳥は、飼い主のことをパートナー(時にはペア)と見る様になり、要するに、文鳥が手乗りになるのは、「しつけ」ではなく、「信頼関係」にあったということです。
文鳥のしつけ
「文鳥のしつけ」は、ほとんどの飼い主が試みたり、方法を調べたりしていますが、結局のところ、文鳥をしつけるのは「難しい」という結論の様です。
その中でも、次の3つの「しつけ」について、説明しましょう。
手乗りにするためのしつけ
飼い主(人間)に馴れさせましょう。
大切なのは、スキンシップです。
- 声掛けしながらの餌やり
- 手からの餌やり
- 暗い環境での手のひら抱っこ
・・・など
飼い主も、文鳥と一緒に寝込んでしまうのは、個体の命を危険にさらします。
間違っても、「このまま眠ってしまおう」などと思わない様に、また、一緒に寝てしまいそうな時は、短時間で切り上げ、個体の安全を最優先に考えましょう。
噛み癖のある個体に対するしつけ
噛み癖を直す(噛み癖を放置しない)方法は、逆に飼い主の方で「噛まれない様にする」ことを心がける必要がありそうです。
「文鳥が噛む」というのは、人間の赤ちゃんが、何でも口に運んでモノを確かめることと同じです。
ですから、好奇心が旺盛なこともあり、手当たり次第噛むと思って間違いなさそうです。
もちろん、飼い主の手も同じ、噛む対象です。
その時は、決して、しつけと称して叩いたりせず、自分から手を引っ込めたり、乗っている腕などを不安定な状態にして、嫌がっていることを伝えましょう。
鳴き癖のある個体に対するしつけ
文鳥には文鳥の時間があり、人間には「1日は24時間」という時間があります。
そのために、文鳥のカゴに布などをかけて暗くしても、カゴの中では、目を覚ましている時間があります。
しかも、部屋に明かりが付いていると、文鳥は外が明るいと錯覚して、普段通りに鳴くそうです。
文鳥の鳴き声は、ほかの鳥と比べると大人しい方ですが、何羽も飼っている場合は特に、大合唱に聞こえるかも知れませんね。
そんな時のしつけ(対策)は、やはり飼い主がその声に「反応しない」ということです。
反応すると、個体は自分の鳴き声に応えたと思って、ますます鳴き声は活発になるでしょう。
手乗り文鳥 #buncho pic.twitter.com/Ur8G8ak0Nc
— ぬうたろう (@nu_taro3) 2017年7月1日
まとめ
文鳥の雛が、大人になっていく過程で飼い主に懐くか懐かないかを決めるのは、何よりも「文鳥からの信頼」ということに尽きることが分かりました。
文鳥にとって人間は、山の様に大きく見えているはずです。
生活サイクルも、食べ物も違い、言葉も通じません。
そんな文鳥と人間が同じ環境(人間が主体の環境)で暮らしていくには、文鳥の「懐く2か月」間にどの様に文鳥と接するかということの様でした。
飼い主は、努力と、時に我慢もしなければならないかも知れませんが、文鳥があなたを心から信頼してくれる様になることを思えば、努力も我慢もし甲斐があるというわけです。