孵化してから毎日、一瞬たりとも忘れたことなく大切に育ててきた文鳥。
雛の頃には大きな口を開けて餌をねだる仕草も可愛らしく、親代わりの自分とこの子(文鳥)との間には絶対的な信頼関係が生まれ、決して崩れることはないと思っていた……それなのに!
「自分ではない人をパートナーに選んでしまった……」
「裏切られた……」
……ということも多々あるようです。
文鳥のパートナー認定と時期について!文鳥相手の場合と、人間相手の場合
文鳥は、生後半年~5歳くらいまで繁殖可能です。
メスは生後半年ほどで既に卵を産むことができますが、あまりに若い個体だと体に負担がかかり、予期せぬ事態に陥るなどの危険性が高くなります。
メスの場合、生後一年を待つ方が良いでしょう。
一羽飼いの文鳥は、飼い主さんと同じ人間だと思い込むことが多いです。
そのため、パートナーを選ぶ時期になってから他の文鳥と見合わせても、見慣れない異生物扱いで、血を見るほどの喧嘩を売ることもあります。
文鳥の好き嫌いの激しさも有名です。
初めから繁殖目的であれば、(文鳥のオスメスの見分け方は難しいですが)幼鳥の頃からペア(パートナー)として育てましょう。
同じ店で同じ時期に買うと、近親者同士を選んでしまう可能性が高いので注意しましょう。
文鳥のパートナー認定と時期
9月~4月頃、秋から春にかけてが文鳥の発情期です。
文鳥は気性が荒く、好き嫌いがハッキリしています。
そのため、意に添わぬ相手をパートナーとするべく目の前に連れて来られても、絶対に妥協してくれません。
それどころか、性格の不一致で命に関わる喧嘩に発展しかねないこともあります。
パートナー認定の時期ですが、文鳥のオスを例に挙げると、生後2ヶ月から3ヶ月頃にメスに捧げる求愛ソングの前段階である「ぐぜり」を始め、約一年かけて「マイオリジナルラブソング」を完成させます。
このことから察すると、パートナー認定の定着は生後一年の間が勝負!ということになりますよね。
文鳥のメスは生後半年で既に卵を産めますが、幼鳥に産卵させるのはかなりの負担です。
安全に産んでもらうためには生後一年を経た方が良く、このことから察すると、文鳥のメスのパートナー認定定着は、やはり生後一年間が勝負、なのではないでしょうか?
生後一年の時機になると、文鳥の若鳥は自分の好みの相手をパートナーとして選びます。
文鳥&文鳥の場合と文鳥&人間の場合
- 文鳥&文鳥
飼い主さんが自分の文鳥の好みに合いそうな文鳥を見合わせ、うまくパートナーが成立すると、文鳥が親代わりの飼い主さんに今まで注いでいた愛情はそがれ、恋人である相手の文鳥ととても仲良くなります。
オスがマイソングを歌い、止まり木で飛び跳ねながらメスに求愛します。
メスが興味を示してオスを受け入れると、オスはメスの背中に飛び乗って共寝します。
共寝がうまくいけば、やがてメスは4個~6個の卵を産みます。
メスが卵詰まりを起こさぬよう、予め、栄養(特にカルシウム)をたっぷりと与えておきましょう。
何回かチャレンジしてもうまくいかない場合はペアを変えるか、きっぱりと諦めてしまいましょう。
メスの体に負担がかかりすぎるからです。
- 文鳥&人間
一羽飼いの文鳥は、自分を人間だと思っている子が多いです。
特に文鳥同士での繁殖目的がないのであれば、文鳥は人間をパートナーとして認定します。
パートナー認定が確定される時期は、およそ生後一年です。
「こういうタイプの人が文鳥に好かれる!」という決まったパターンは存在せず、文鳥がパートナーを選ぶのは、ただ単に「フィーリング」。
例え一羽飼いであったにしろ、普段から甲斐甲斐しく世話をしてくれる人に恩義を感じてパートナー認定する、といった気概は文鳥には全くなく、やはり、「単純なフィーリング」で選ぶのです。
「一緒に遊んでくれる人が好かれる」、「一緒にいて安心できる人が好かれる」というのもよく聞かれる話ですが、「全く世話をしない人」や「文鳥が来ると喜ぶどころか、むしろうるさがるような人」がパートナーとして選ばれた事例も多々ありますので、一概には言えません。
「文鳥には文鳥なりの理由があるのだ」と思って、納得するしかありません。
確かに、全然世話をしない人に文鳥がありったけの愛情を注いでベタベタし、甲斐甲斐しく世話を焼いてきた飼い主さんに見向きもしないのは辛すぎます。
文鳥を恨んでしまうこともあるかも。
ですが、「きめ細やかに文鳥の世話ができるのは、飼い主さんしかいない」のです。
今まで世話をしていなかった人が、文鳥に懐かれたからといって、急にこまめに世話をし出すということはまず無いでしょうから。
諦めずに優しく接していれば、そのうち活路が見出せるかもしれません。
まとめ
文鳥のパートナー認定の時機はおよそ生後一年。
初めからペアで飼育していない場合、自分の文鳥のパートナー選びはなかなか大変です。
パートナーは、飽くまで「文鳥のフィーリング」で決まります。