文鳥は孵化後の2週間から3週間は「雛」と呼ばれる段階で、挿し餌が必要です。

およそ4週間経てば羽毛が生え揃い、しきりにバタバタさせ、自力で餌を食べるようになれば「幼鳥」の段階と言えます。

小鳥の飼育本には「産まれてから一ヶ月くらいでひとり餌に移行し、その後一ヶ月半くらいでひとり餌は完了」と書いてありますが……

必ずしもこの通りに進まなければならない!ということではありません。

文鳥 ひとり餌 時期

文鳥のひとり餌とは?ひとり餌に移行する時期は?

お店で売られている文鳥の雛は、一般的には2~4週齢とされますが、実際の週齢はズレていることが多いです。

そのため、雛の誕生日が一週間ほどズレている可能性もあります。

その文鳥ごとの栄養状態にもよりますし、「もう一ヶ月も経つのに、まだひとり餌にならない」と気を揉む必要はありません。

むしろ、まだひとりで餌をついばめないのに(ついばんでいるように見えて、実際は飲みこめていないなど)、早々と挿し餌からひとり餌に切り替えてしまい、文鳥の雛が餌を食べられずに亡くなってしまった……などの哀しい事例もあるのです。

ひとり餌に移行する時期は?

生後1カ月~生後1カ月半ともなれば羽根も生え揃い雛の姿勢も良くなり、歩けるようになります。

その頃になったら、挿し餌から徐々にひとり餌の練習を始めましょう。

前述したように、お店では雛の入荷日はわかるかもしれませんが、「孵化してから何週目」という正確な情報はわかりません。

雛の羽毛の生え方に着目しましょう。

孵化18日目までは、雛の頭は坊主頭状で、赤い地肌にまばらな羽毛という情けない姿です。

それが孵化26日も経過すれば、しっかりと脚で立てて歩けるようになり、羽ばたきの練習も始めます。

孵化28日から30日も経てば飛べるようになります。

その後、文鳥の雛のクチバシの両端に見られる白っぽいゴムパッキン状のものが徐々に縮小していきます。

口角パッキン、雛(ヒナ)パッキンなどと呼ばれています。

この白っぽい口角パッキンが縮小することの意味は、「口を大きく開いて挿し餌をねだらなくても、もう自分ひとりで餌を食べられるよ!」ということなので、このあたりで「ひとり餌」の練習段階に入った、とわかるわけですね。

但し、ひとり餌の練習を無理強いさせるのはいただけません。

成長するにつれ、文鳥の雛は「もう挿し餌はいらなーい!」という意志表示を見せるので、親鳥代わりである飼い主さんを見て、雛がパカッと口を開ける限りは挿し餌をして食べさせてあげましょう。

あれこれ悩まずとも、文鳥の雛にとっては本能的にひとり餌のタイミングがわかるものです。

ちなみに、口角パッキンは正式名称ではなく、「馬蹄斑」と呼ぶのが正しいそうです。

3カ月を過ぎると羽根が全て生え変わり、見た目は大人の文鳥になるのです。

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ひとり餌の方法は?

飼い主さんごとに色々な工夫をされています。

挿し餌後の一時間程度、雛に粟穂や青菜などを見せて覚えさせます。

これは昼間の明るい時間帯に行います。

自分で羽繕いをしたり、床に敷いた紙をつつき始める頃になったら、文鳥の脚元に粟玉を撒いてみます。

最初からうまくはつまめませんが、徐々に興味を持ち出します。

粟穂も入れてやると、遊びながらついばむことを覚えていきます。

バードケージに殻つきの餌、粟玉、青菜、水などの成鳥の文鳥に与えるのと同じ一式を予め入れておきます。

挿し餌も続けていきますが、ケージに入った殻つきの餌にも雛が関心を示します。

初めはうまく食べられませんが、徐々に食べられるようになります。

雛が殻つきの餌(カナリーシード)を剥くのが楽しくて続けるうち、気づいてみれば「ひとり餌」になっていた、という事例もあります。

いずれにしろ、ひとり餌を無理強いせず、遊びの延長線上のような感じで雛にお勧めするのがコツです。

まとめ

あまり気を揉まなくても、文鳥の雛は時機がくれば本能に従い、自然と「ひとり餌」に移行することがわかりました。

口角の白っぽいパッキンのようなものがくっきりとある限りは、まだ挿し餌が必要だという証しです。

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