「飼っている文鳥がオスかメスかわからない……」
文鳥はオスとメスの性差が見分けにくい鳥です。
雛にしろ、幼鳥にしろ、専門家に見せても区別をつけることができないかもしれません。
ですが、文鳥が幼鳥を経て成長になる過程で、オスはオス特有の行動をとります。
それが「ぐぜり」という鳴き声で、本格的な「さえずり」に向けての練習なのです。
ぐぜりの時期は生後3ヶ月頃!さえずりの完成には時間がかかる!
生後3ヶ月を過ぎた頃から、文鳥のオスは、将来メスへのプロポーズに使う完成形の「さえずり」に向けての練習のため、「ぐぜり」出します。
文鳥のぐぜりは、セキセイインコが眠い時に枝木に止まって「グジュグジュ……」と鳴く声によく似ており、人に話しかけているようにも聞こえます。
文鳥のさえずりは、ぐぜりを経て、時間をかけた末にようやく完成します。
文鳥のぐぜり
文鳥のオスは、求愛のとき、メスの関心を惹くためオリジナルのラブソング(さえずり)を歌い、ダンス(止まり木の上でピョンピョン飛び跳ねる)します。
メスがラブソングを気に入らなければ、そのオスを恋愛対象として受け入れることはないので、オスの文鳥は懸命です。
完成形のラブソング(さえずり)の前に、時間をかけて練習します。
それが「ぐぜり」と呼ばれる鳴き声です。
セキセイインコが眠い時に発する声に良く似ており、旋律のない「グジュグジュ……」のような鳴き声です。
まるで人に話しかけているような、または独り言を呟いているような不思議な鳴き声です。
ぐぜりは、文鳥の個体差によっても違いがありますが、およそ2ヶ月から3ヶ月あたりからし始めます
最初は「グジュグジュ」、そのうちに「クルクル」、「キュルキュル」などという音を出して鳴きます。
ぐぜりに慣れてくると、次第に「ピーヨピーヨ」や「キュルルルポピピピ」などの節回しをつけて鳴き、それを何度も繰り返して練習します。
生後半年を過ぎてもぐぜりが聞かれないようであれば、メスの可能性が高いです。
メスは単音の「ピッ」などの鳴き声です。
ぐぜりの時期は、生後およそ2ヶ月から3ヶ月と前述しましたが、奥手の子では生後半年過ぎてから、初めてぐぜり出すこともあるそうです。
文鳥のさえずり
成長のオスが奏でるのはオリジナルのラブソングである「さえずり」。
ぐぜりの時期を経て、周囲の音を参考にアレンジを加え、およそ一年かけて「マイソング」を作曲して「さえずり」ます。
胸を張るようにして、止まり木の上でピョンピョンはねながら、繰り返し同じ旋律をさえずります。
また、アレンジして、パートナーの前では長くさえずったり、短くさえずったり。
文鳥ごとに個性を活かした「マイソング」があり、周囲に大人のオスの文鳥がいればそれを参考に自分流の歌に作曲しますし、爽やかな雰囲気の旋律もあれば、荒々しい雰囲気の曲もありで様々です。
ぐぜりの時期に上手に教え込めば「ホーホケキョ」と覚え、さえずるようになる文鳥もいるそうです。
文鳥のメスは複雑なさえずりを好むそうです。
そのため、オスはさえずりの途中にくちばしを擦り合わせて摩擦音を出し、合いの手のように拍子をとって歌っているそうですよ。
このタイミングは鳥ごとに決まっており(父子では似ている)、決まった鳴き声の前後に、規則的に摩擦音を出しているそうです。
「ぐぜり」始めてから1年後、ようやくオスの「さえずり」が完成します。
まとめ
文鳥の「ぐぜり」の時期は、生後およそ2ヶ月から3ヶ月。
文鳥の「さえずり」は、ぐぜりを経てから約1年で完成形を見ます。