文鳥は、とても飼いやすい鳥です。
本来とても丈夫です。
余り病気の心配はしなくても良さそうです。
ですが、私達と同じ生き物ですから、時には、病気にかかります。
すでに文鳥は、家族として迎えられていると思いますので、病気にかかれば、飼い主は治してあげたいと思うに違いありません。
今日は、文鳥なら比較的よく耳にする「肝臓肥大」、「はばき」そして「てんかん」について調べてみます。
文鳥の肝臓肥大
原因
細菌、クラミジアやウイルスが原因の肝炎、活動性(慢性)肝炎、脂肪肝症候群、肝臓腫瘍などです。
症状
肝臓の病気の共通の症状
- 尿(糞を被う白い部分)が黄色、または緑色になる
- 嘴が異常に伸びる
- 皮膚や血管が弱って赤や紫の斑が出る
- 換羽をしなくなったり、止まったりする
- 呼吸が苦しそうになる
・・・など。
肝臓肥大は外からは分かり辛く、文鳥の身体に直接触ってみて分ることの方が多い様です。
皮下脂肪が少ない個体では、触った時にお腹の上から肝臓肥大が確認できる場合があるそうです。
治療
レントゲン検査、超音波検査、血液生化学検査、または遺伝子検査を行ない、その結果に従って、庇護(ヒゴ)剤を使って治療するそうです。
※庇護剤:肝臓の働きを正常にすることで、病気の進行を抑える
予防
とにかく気付きが遅い病気の様です。
重症になってから気が付くことも少なくないそうです。
原因は、知られていますので、予防することは可能の様です。
- できるだけ無農薬の新鮮な青菜を与える
- 人間の食べ物は与えない
- 定期的に飼い主がお腹を触る
元気な時は、よく食べ、よく動き、よく鳴く鳥ですが、いったん具合が悪くなると、急激に衰えていきます。
少しでも普段と違うと思ったら、即、病院に連れて行きましょう。
文鳥のはばき
原因
老化、ビタミンA欠乏症、ミネラル不足、甲状腺機能低下症などです。
症状
脚や指に起きます。
- 皮膚が硬く厚くなって、それがガサガサになる
- 鱗の様にめくれてくる
- 血行障害を起こす
・・・など。
治療
飼い主が手を貸します。
- ハバキに濡れたティッシュなどを巻いてふやかして取り除く
- ぬるま湯の中で丁寧に剥がす
・・・など。
予防
栄養のバランスを良くして、ビタミンやミネラルが摂れる様に青菜をたくさん与えることです。
換羽期の最中(サナカ)、嘴の付け根、または鼻のあたりが、羽が抜けることではげることがありますが、「疥癬(皮膚感染症)」と紛らわしい場合があるので、病院で確認した方が良さそうです。
文鳥のてんかん
原因
動物病院では、「けいれん」と「てんかん」は同じ様に扱われますが、原因は大きく3つに分けられます。
- てんかん性発作:脳のけいれんによる
- 心因性発作:人間の「パニック症候群」と類似
- 心臓発作:重度の病気や、命の残りが少ない個体へのショック
症状
突然、今までとは違う様子になります。
- 苦しそうな声を出し、口も苦しそうに開けたり閉じたりする
- もがいてバタバタ暴れて飛べない
- 過呼吸の様になり苦しみ暴れる
・・・など。
治療
タイプによって治療法が違います。
- てんかん性発作:遺伝によるものが多く、数分から5分ほどでケロリとする
- 心因性発作:個体のトラウマによるもので、その場面になった時に発作が起こる
- 心臓発作:人間の入院時同様、個体の安静と周りの気配りが大切
予防
タイプによって予防法が違います。
- てんかん性発作:先天性の場合が多いので、慌てず、治まるまで見守る
- 心因性発作:原因となる場面(恐怖を感じた、命の危険を感じたなど)を遠ざける
- 心臓発作:今ある病気の治療に専念し、個体に負担をかけない様に心がける
どの発作も突然起こるので、前以て準備ができません。
どこで起きても良い様に、個体の行動範囲には怪我をしそうな物を置かない様にしましょう。
カゴの中にもクッション性の高いもので内側を被うなど、注意が必要な様です。
間違いなく「てんかん」なら、てんかんが原因で命を落とすことはほとんどないでしょうが、発作を繰り返す様なら、動物(鳥も診られる)病院を受診しましょう。
まとめ
文鳥のこれらの病気の原因は、先天性なものや老化によるものは仕方がないとしても、飼い主が気をつければ、ある程度防げるものがありました。
また、病気になってしまっても、予後を決めるのは飼い主の様に感じます。
できるだけ長く一緒にいられる様に、日々の観察を続けましょう。